過去のコラム その1


コラム第1回 2007.1.26


〜 早起き、早寝、朝ごはん 〜

今、皆さんは朝何時に起きて、夜何時に寝ていますか?
朝ごはんをきちんと摂っていますか?

かく言う僕も、夜は遅くまで本を読んで、朝はぎりぎりまで布団の中でまどろみ、それから跳び起きて医院に駆け込み、パンを頬張るなんていう生活をしてしまうことが多いんです。

現在、日本の子どもたちは世界で最も睡眠時間が少ないグループに入るそうです。
そのため、朝はすっきり目を覚ませず、朝食も満足に取れないようで、日中の考える力も落ち、活動の質が低下してしまっています。

また、抗酸化作用(抗老化・抗ガン作用)や体内リズム調節、性的な成熟作用などを有するメラトニンも夜更かしによって減少してしまいます。

子どもたちに十分な睡眠時間を取らせてあげましょう。
そのためには、まず早起きです。
いきなり早く寝なさいというのは、難しいですね。
朝、早く起こしてあげて、十分覚醒したところで朝ごはんを食べ、日中身体を動かせば、当然夜は早く眠れるでしょう。

これは僕たち大人にも応用できることです。
朝の光は、25時間といわれている人間の体内時計のずれをリセットしてくれます。

『早寝、早起き、朝ごはん』で皆さんもリズミカルで年をとりにくい生活をしてみてはいかがですか。



コラム第2回 2007.2.23


〜 ウォーミングアップ 〜

皆さんはスポーツをされますか? 観る方ですか?
僕は、観るのもするのも好きですが、どちらかといえば実行派です。

この季節は野球ですね。
プロ野球のキャンプインの声を聞くと、何だか僕も合宿をしたくなります。
でも、プロの選手たちも大変だと思いませんか?
1月(早ければ秋)から自主トレを始めて、2月のキャンプから3月のオープン戦と、段階を踏んで身体を作っていくんです。
途中で怪我をすれば、一度立ち戻って作り直さなくてはいけません。
その上に、他のメンバーと競合をし、シーズンに入れば、ひたすらに勝ち負けと自分の成績にこだわって日々の練習をこなします。

プロでさえ、そんなに準備をしてからプレーをするんですから、われわれ素人も運動をしようとすればそれなりの準備が必要です。
そこで大切なのが、ウォーミングアップです。
もちろん競技によって違いますが、軽い体操からストレッチ、身体の各部分を念入りにゆっくり動かして、徐々にほぐしていきます。
そして全身を使った競技に近い運動をして、一度心肺機能の準備もしておくと良いと思います。

運動は、病気の予防や治療自体にもなるものです。
義務でやってもあまり面白くないかもしれませんが、自分の好みで選べるという良いところもあります。
ウォーキングであったり、水中歩行であったり、卓球、バレー、ゴルフ、ゲートボールなど何でもいいんです。
食事療法、薬物療法とともに運動療法も忘れないで下さい。

これからだんだん暖かくなってきます。
スポーツの季節です。
僕も経験がありますが、怪我をするのは本当につまらないものです。
是非、しっかりした準備をして、楽しくスポーツをしましょう。
何だかワクワクしてきました。
さっそく外に出て何かやろうかな!?



コラム第3回 2007.5.25


〜 予防接種雑感 〜

最近、麻疹(はしか)が何年振りかの大流行となっていますね。
年代としては 10から20代の 10から15%の予防接種をしていない方や接種後の抗体価(免疫)が下がってしまった方に多く発症しているようです。

報道は、麻疹ワクチンの接種しか有効な手立てはないとあおる一方で、ワクチンの数に限りがあることや副反応の可能性についてはほとんど言及しません。
そのために、大学で大量に確保し接種してしまったり、学校職員に念のため打っておけと校長レベルから指示が出たりして、麻疹ワクチン自体が枯渇する事態になっています。
本当に必要な人に必要な分だけしっかりと接種できるように誰かがリーダーシップを取っていかなければ、効率の良い対策は難しいと思います。
その中心には、専門家であり事情に通じている医師が当然関わっているべきだと思います。

今回一連の流れの中に、その医師の団体である日本医師会の名が全く出てこないのは本当に残念でなりません
感染症研究所の先生(医師)の学術的な意見と共に、実務に関わる(実際に接種する)臨床医の見解も加えた、秩序ある対応が望ましいと僕は考えます。

予防接種は必ずしも安全とはいえない部分があります。
ワクチン接種に否定的な医師も(全部ワクチンに対してではないにしろ)います。
僕も確かにやたらとたくさんの接種をする米国などがベストだとは思いません。
しかし、しっかりと情報を見極め、必要と思われるワクチンを適当と思われる時期に接種することは、理にかなっていると思います。
その判断は確かに難しいのですが、是非、信用する医師の意見を聞いたり、納得いくまで調べてから接種を行って欲しいと思います。

今回の麻疹の流行時には、今まで自分の意思で打たなかった人さえ、流行っているからとか、無くなりそうだからという理由で接種しているように思えます。
しっかりと危険な感染症を撲滅するには、普段からの感染症に対する意識が必要だということを教訓としたいものです。


● コラム第4回〜6回はこちら ●

 ・コラム第4回 2007.6.23 〜

 ・コラム第5回 2007.7.271 〜 夏休み

 ・写真第1回 2007.12.5 〜 医院前の銀杏並木 〜


 ・コラム第6回 2008.2.1 〜
花粉症


 ・写真第2回 2008.2.4 雪の翌日〜光が丘 夏の雲公園〜